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墓じまい後に一般墓へ改葬する方法|お墓の引っ越しの費用・流れ・注意点

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墓じまいをしたら、もう普通のお墓は建てられないの?

墓じまい後の供養先というと、永代供養墓、納骨堂、樹木葬、散骨などを思い浮かべますよね?

しかし、墓じまいをしても、お墓そのものをなくす必要はありません。

「現在のお墓が遠くて管理できないだけで、家のお墓自体は残したい」という方は、自宅から通いやすい地域などに新しい一般墓を用意し、遺骨を移す方法があります。

これが、一般に「お墓の引っ越し」と呼ばれる改葬です

この記事では、墓じまい後に一般墓へ改葬する方法、費用、手続き、墓地・墓石の選び方を解説します。

「お墓をなくす」のか、「場所を変えて残す」のか迷っているあなたは、判断材料としてご活用ください。

墓じまい後の新しい供養・納骨方法をくわしく知る

目次

【結論】お墓の引っ越しとは?

お墓の引っ越しとは、現在のお墓から遺骨を取り出し、別の場所にあるお墓へ移す一連の手続きのことです。

墓石を移動することだけではなく、現在のお墓の墓じまい、遺骨の改葬、新しい墓地の契約、墓石の建立または移設までを含めて使われることが多い言葉です。

項目内容
基本現在のお墓を閉じて、別の一般墓へ遺骨を移す
法律上の扱い遺骨を別の墳墓などへ移す「改葬」に当たる
現在のお墓墓石の撤去と区画の返還を行うことが多い
新しい納骨先一般墓
墓石現在の墓石を移設するか、新しい墓石を建てる
主な費用墓じまい費用、新墓地の費用、墓石費用、納骨費用など
将来の管理年間管理料や承継が必要になるケースが多い
向いている人家墓は残したいが、場所や管理環境を変えたい人

お墓の引っ越しは、「お墓をなくす」のではなく、「別の場所で家のお墓を続ける」方法です。

墓じまい・改葬・お墓の引っ越しは何が違う?

墓じまい、改葬、お墓の引っ越しは、それぞれ意味が異なります。

改葬の対象はご遺骨です。墓石を移設するか、新しい墓石を建てるかは別の判断になります。

墓じまいは現在のお墓を撤去・返還すること

墓じまいとは、現在のお墓から遺骨を取り出し、墓石や外柵などを撤去したうえで、墓地の区画を管理者へ返還することです。

墓じまいは、現在のお墓を閉じるための作業のことで、取り出した遺骨をどこへ移すかまではカバーしていません。

改葬は遺骨を別の墳墓や納骨堂へ移すこと

墓地、埋葬等に関する法律では、改葬を次のように定義しています。

埋葬した遺体をほかの墳墓へ移したり、埋蔵・収蔵されている焼骨をほかの墳墓や納骨堂へ移したりすることが改葬です。

お墓の引っ越しは一連の流れを表す一般的な呼び方

お墓の引っ越しは、法律上の手続き名ではなく、一般的には、次の流れをまとめて「お墓の引っ越し」と呼びます。

墓じまい+遺骨の改葬+新しい墓地の契約+墓石の建立または移設

そのため、「墓石を新しい墓地へ運べば改葬が完了する」というものではありません。

遺骨を別のお墓へ移すための改葬許可と、現在・移転先双方の墓地管理者との手続きが必要です。

一般墓への「改葬」と「寄せ墓」はどう違う?

一般墓への改葬と寄せ墓は、どちらも遺骨を別のお墓へ移す方法ですが、主な目的が異なります。

比較項目一般墓への改葬寄せ墓
主な目的お墓の場所を変える複数のお墓を1つにまとめる
移動前のお墓1か所でも成立する複数のお墓が中心
移動先新しい一般墓既存または新しい1つのお墓
墓石移設または新設する残す、整理する、新設するなど
共通する手続き遺骨を移す場合は改葬許可が必要同左

例えば、遠方にある1つのお墓を自宅近くへ移すなら、一般墓への改葬です。

一方、父方と母方など、複数のお墓を1つにまとめるなら寄せ墓に当たります。

新しく一般墓を建て、複数のお墓から遺骨を集めるケースは、「一般墓への改葬」と「寄せ墓」の両方の意味を持ちます。

寄せ墓の方法・費用・注意点を詳しく見る

どんな人が一般墓への改葬を選ぶ?

一般墓への改葬は、主に「お墓は残したいものの、現在の場所では管理を続けにくい」という人が選ぶ方法です。

具体的には、次のような理由が考えられます

  • 現在のお墓が遠方にある
  • 高齢になり、長距離のお墓参りが難しくなった
  • 家族の生活拠点が変わった
  • 墓地や寺院を変えたい
  • 自宅近くで家墓を残したい
  • 子どもも一般墓の承継を希望している
  • 墓石へ手を合わせる供養を続けたい
  • ほかの人と遺骨を合祀することに抵抗がある
  • 家族単位で納骨できる場所が欲しい
  • 設備や管理環境の整った霊園へ移りたい

ただし、お墓の場所だけでなく、清掃、管理料、承継なども負担に感じているなら、一般墓へ移しても根本的な解決にならない可能性があります。

その場合は、永代供養墓、納骨堂、樹木葬、合祀墓なども比較してください。

永代供養、納骨堂、樹木葬の違いはこちら

墓じまい後に一般墓へ改葬する方法は2つ

一般墓へ改葬する方法は、現在の墓石を移設する方法と、新しい墓石を建てる方法に分けられます。

① 現在の墓石を移設する

現在使用している墓石を解体・運搬し、新しい墓地へ設置する方法です。

先祖代々受け継いできた墓石を残せる点がメリットですが、どの墓地でも移設できるわけではありません。

事前に次の条件を調べる必要があります

  • 新しい墓地が使用済みの墓石を受け入れているか
  • 新しい区画に墓石が収まるか
  • 墓石の形や高さが墓地の規定に合うか
  • 石材にひび割れや劣化がないか
  • 解体・運搬中に破損する危険がないか
  • 基礎や外柵を新しく作る必要があるか
  • 運搬距離と作業車両の進入条件
  • 指定石材店が移設工事に対応するか

移転先の霊園・寺院が使用済み墓石の持ち込みを認めていないケースもあるため、墓地を契約する前に相談してください。

② 新しい墓石を建てる

現在の墓石を撤去・処分し、新しい墓地に新しい墓石を建てる方法です。

次のようなケースでは、新設を検討します

  • 新しい墓地が古い墓石の持ち込みを認めていない
  • 現在の墓石が新しい区画に収まらない
  • 墓石に大きな劣化やひび割れがある
  • 運搬費や加工費を含めると新設との価格差が小さい
  • 家族構成に合う墓石へ変更したい
  • 両家墓として家名やデザインを変えたい
  • 納骨室を広くしたい
  • 将来の管理がしやすい墓石にしたい

現在の墓石を移設するほうが、必ず安くなるとは限りません。

墓石の解体、運搬、加工、再設置、新しい基礎や外柵の工事を合計すると、新しい墓石を建てる費用に近づくことがあります。

移設案と新設案の両方で見積もりを取り、総額と安全性を比較しましょう。

お墓の引っ越しにかかる費用

お墓の引っ越しの費用は、次の3つに分けて考えるとわかりやすくなります。

総費用=現在のお墓を閉じる費用新しい墓地の費用墓石の費用

1.現在のお墓を閉じる費用

費用項目内容
墓石の撤去費墓石、外柵、基礎などを解体・撤去する費用
整地費墓地を更地に戻す費用
遺骨の取り出し費納骨室を開けて遺骨を取り出す作業費
遺骨の運搬費新しい墓地まで遺骨を運ぶ費用
書類取得・郵送などの費用各種証明書の取得料、郵送料など
閉眼供養のお布施宗教儀礼を行う場合に寺院へ納める費用
離檀に関する費用寺院墓地を離れる際に発生することがある費用

大手霊園ポータル「いいお墓」では、改葬元の墓石撤去について、1平方メートル当たり10万~を目安として紹介しています。

ただし、墓石の大きさ、基礎の構造、墓地までの通路、重機の使用可否、立地などで金額は変わります。

閉眼供養は、宗教上・慣習上行われる儀式です。宗派や家族の考え方に合わせて、菩提寺や墓地管理者へ相談してください。

2.新しい墓地にかかる費用

費用項目内容
永代使用料墓地の区画を使用する権利を得るための費用
年間管理料霊園内の共用部分などを維持管理する費用
申込・事務費用名義登録や契約手続きなどの費用
納骨費新しいお墓へ遺骨を納める作業費
入檀に関する費用寺院の檀家になる場合に発生することがある費用
法要のお布施開眼供養や納骨法要を行う場合の費用

永代使用料は、墓地の土地を購入する費用ではなく、区画を使用する権利に対して支払う費用です。

「いいお墓」が公表する2024年の調査では、永代使用料の全国平均は47.2万円とされています。

ただし、平均額は全国の集計値です。実際の金額は地域、区画の広さ、向き、墓地の種類などで大きく変わります。

3.墓石にかかる費用

墓石を新設する場合既存の墓石を移設する場合
墓石本体

納骨室

外柵

基礎工事

据え付け工事

文字や家紋の彫刻

墓誌

耐震施工

付属品

運搬費
墓石の解体費

運搬費

洗浄・補修費

寸法を合わせるための加工費

新しい基礎工事

据え付け工事

新しい外柵

追加彫刻費

既存墓石の移設費は、墓石の大きさ、運搬距離、解体・再設置工事などによって大きく変わります。

ただし、石種、大きさ、デザイン、移動距離、工事環境などで金額は変わります。全国一律の相場としてではなく、予算を考えるための参考値として捉えてください。

一式見積もりではなく内訳を比較する

見積書では、次の項目が分かれているかを確認しましょう。

  • 旧墓石の解体費
  • 旧墓石の処分費
  • 基礎の撤去費
  • 整地費
  • 遺骨の取り出し費
  • 墓石の運搬費
  • 新墓地の基礎工事費
  • 墓石本体の価格
  • 外柵や納骨室の費用
  • 彫刻費
  • 納骨費
  • 追加料金が発生する条件
  • 保証内容

同じ工事範囲で見積もりを依頼しなければ、金額を正しく比較できません。

「墓石工事一式」とだけ記載されている場合は、含まれる作業を石材店へ質問してください。

一般墓へ改葬するメリット

家族が通いやすい場所へ移せる

一般墓への改葬で最も大きなメリットは、お墓参りをしやすい場所へお墓を移せることです。

自宅や家族の生活圏に近い墓地を選べば、長距離移動の負担を減らせます。

将来、車を運転しなくなった後も考え、電車やバスで通えるかも確認しましょう。

今までに近い供養方法を続けられる

一般墓へ改葬すれば、墓石へ花や線香を供え、家族で手を合わせる従来に近い供養を続けられます。

先祖代々のお墓を大切にしたい家族や、墓石を家の供養の象徴として残したい方に適しています。

家族単位で納骨しやすい

一般墓は、家族や親族単位で遺骨を納めることを前提とするケースが多いお墓です。

納骨室の広さや墓地規則の範囲内で、将来亡くなる家族の納骨先としても利用できます。

ただし、納骨できる人の続柄や人数は墓地によって異なります。

すぐに合祀されることを避けられる

一般墓では、通常、契約中にほかの人の遺骨と合祀されることはありません。

「ほかの人と遺骨を一緒にしたくない」「家族だけのお墓を残したい」という希望に合います。

ただし、管理料の滞納や承継者不在によって墓地使用権が失われた場合の扱いは、墓地の使用規則によって異なります。

設備やアクセスを改善できる

新しい墓地を選び直すことで、現在のお墓よりも管理しやすい環境へ移せます。

  • 駅から近い
  • 駐車場がある
  • バリアフリー
  • 園内に管理事務所がある
  • 法要施設や休憩所がある
  • 水場や清掃用具が整っている
  • 永代供養へ移行できる制度がある

現地を見学し、あなたとご家族が長く通える環境かを確かめましょう。

一般墓へ改葬するデメリット・注意点

新しい墓地と墓石の費用がかかる

一般墓への改葬では、現在のお墓を閉じる費用に加えて、新しい墓地や墓石の費用が必要です。

墓石を移設するケースでも、解体、運搬、加工、再設置などに費用がかかります。

墓じまい後に永代供養墓などへ移るケースと比べ、新しい一般墓の建立によって総額が高くなることがあります。

お墓の管理は続く

新しい一般墓でも、清掃、お墓参り、墓石の補修、年間管理料の支払いが続きます。

場所を近くすれば負担を減らせますが、お墓を維持する責任がなくなるわけではありません。

承継者問題が解決するとは限らない

一般墓では、墓地の名義を引き継ぐ承継者が求められるケースが多くあります。

現在は子どもが承継に同意していても、転居、結婚、健康状態などによって将来の状況が変わる可能性があります。

なお、一般墓でも承継者がいなくなった後に永代供養へ移行できるプランがあります。契約前に将来の制度を確認しましょう。

将来もう一度墓じまいする可能性がある

新しい一般墓の承継者がいなくなった場合、将来、子どもや孫がもう一度墓じまいをする可能性があります。

新しいお墓を建てる前に、次の点を家族で話し合ってください

  • 誰が名義人になるのか
  • 次の承継候補者は誰か
  • 年間管理料を誰が負担するか
  • 承継者がいなくなったらどうするか
  • 永代供養へ移行できるか
  • 将来の墓じまい費用を誰が負担するか

現在の墓石を移設できないことがある

墓石の移設可否は、墓地規則、区画寸法、石材の状態、工事環境などで決まります。

「先祖代々の墓石を移す予定」で新しい墓地を契約しても、契約後に持ち込み不可と判明する可能性があります。

必ず契約前に、墓石の写真、寸法、石種などを新墓地と石材店へ伝えてください。

墓地によって石材店が指定される

民営霊園や寺院墓地では、工事を依頼できる石材店が指定されていることがあります。

指定石材店がある場合は、自由に相見積もりを取れないこともあります。

新しい墓地を契約する前に、次の点を尋ねましょう

  • 指定石材店があるか
  • 複数の指定店から選べるか
  • 墓石を持ち込めるか
  • 既存墓石の移設に対応できるか
  • 契約後に石材店を変更できるか

「今のお墓が遠いだけ」なのか「お墓自体が負担」なのか

一般墓への改葬を決める前に、あなたとご家族が感じている負担の原因を整理しましょう。

主な悩み検討しやすい選択肢
お墓が遠くて通えない自宅近くの一般墓へ改葬
墓石や家墓を残したい一般墓
複数のお墓を減らしたい寄せ墓
承継者を必要としない供養にしたい永代供養墓合祀墓など
屋内でお参りしたい納骨堂
自然に囲まれたお墓を希望する樹木葬
墓地を持たずに供養したい散骨手元供養など

現在のお墓の場所だけが問題なら、通いやすい一般墓へ改葬することで負担を軽減できます。

一方、年間管理料、清掃、承継など、お墓を持ち続けること自体が負担なら、新しい一般墓へ移しても同じ問題が残ります。

一般墓を契約する前に、墓じまい後の供養方法を広く比較しましょう。

墓じまい後の供養方法8パターンを比較する

一般墓への改葬が向いている人

向いている人
  • 墓石を残したい
  • 家族墓を続けたい
  • お墓参りの文化を大切にしたい
  • 今後の承継者がいる
  • 家族も一般墓を希望している
  • 現在のお墓の場所が主な問題である
  • 新しい墓地や墓石の費用を負担できる
  • 年間管理料を支払い続けられる
  • 合祀に抵抗がある
  • 家族単位の納骨場所を残したい

家族の同意だけでなく、実際に誰が管理するのかまで決めておくことが大切です。

一般墓への改葬が向いていない可能性がある人

向いていない可能性のある人
  • 承継者がいない
  • 子どもや孫に墓守を任せたくない
  • 墓石の清掃・管理をなくしたい
  • 年間管理料を負担し続けたくない
  • 将来の再墓じまいを避けたい
  • 合祀や永代供養を受け入れられる
  • 新しい墓地・墓石の費用が負担になる
  • 家族がお墓参りを希望していない
  • 転居が多く、定住する地域が決まっていない

一般墓を残すことへの思いと、将来の管理負担を分けて考えてください。

一般墓と,永代供養・納骨堂・樹木葬・合祀墓を比較

比較項目一般墓永代供養墓納骨堂樹木葬合祀墓
墓石あり形式による基本的になし墓標などがある基本的になし
承継必要なケースが多い不要なケースが多い不要なケースが多い不要なケースが多い承継不要の施設が多い
家族単位の個別性高いプランによるプランによるプランによる低い
管理負担残る減らしやすい減らしやすい減らしやすい減らしやすい
将来の合祀基本的になしあり得るあり得るあり得る基本的に合祀
主に向く人家墓を残したい人供養や管理を任せたい人屋内参拝を希望する人自然志向の人承継負担を減らしたい人

永代供養墓、納骨堂、樹木葬には、一定期間後に合祀されるプランがあります。

名称だけで判断せず、個別安置期間や遺骨の最終的な行き先を確認してください。

永代供養の仕組み・費用を詳しく見る

納骨堂の種類・費用を詳しく見る

樹木葬の特徴・注意点を詳しく見る

合祀墓の仕組み・費用を詳しく見る

お墓の引っ越しをする流れ

一般墓への改葬は、次の順序で進めます。

STEP

家族・親族と話し合う

まず、なぜお墓を移したいのかを家族で共有します。

  • 現在のお墓が遠い
  • 管理しやすい地域へ移したい
  • 家族の生活圏が変わった
  • 墓地や寺院を変えたい
  • 墓石を残したい
  • 新しい墓石を建てたい

墓地使用者だけで決めず、お墓に関係する親族にも説明しましょう。

STEP

新しい墓地を探す

遺骨を移す前に、改葬先となる墓地を決めます。

地域、交通手段、費用、宗派、承継条件などから候補を探し、可能であれば複数の墓地を見学してください。

STEP

改葬先の受け入れ条件を調べる

新しい墓地へ、墓じまい後の遺骨を納められるかを確認します。

自治体によっては、改葬許可申請時に受入証明書や墓地使用許可証などを求めることがあります。

STEP

墓石を移設するか新設するか決める

現在の墓石を移したい場合は、新墓地の管理者と石材店に写真や寸法を見せます。

移設案と新設案の両方で見積もりを取り、総額、耐久性、保証内容を比べましょう。

STEP

現在の墓地管理者へ相談する

現在のお墓の管理者へ、一般墓への改葬を検討していることを伝えます。

寺院墓地の場合は、離檀や法要についても早めに話し合ってください。

STEP

改葬許可を申請する

遺骨を別の一般墓へ移す場合は、改葬許可が必要です。

申請先は、現在遺骨が納められている墓地を管轄する市区町村です。

自治体が追加書類を求めることもあるため、申請前に担当窓口へ問い合わせてください。

STEP

必要に応じて閉眼供養を行う

墓石を撤去・移設する前に、閉眼供養を行うことがあります。

閉眼供養は宗教上・慣習上の儀式であり、改葬許可の法律上の要件ではありません。

家族、菩提寺、墓地管理者と相談して決めましょう。

STEP

現在のお墓から遺骨を取り出す

改葬許可証が交付された後、石材店などへ依頼して遺骨を取り出します。

洗浄、乾燥、骨壺の交換などが必要かは、新墓地の管理者や専門業者へ相談します。

STEP

墓石を撤去して墓地を返還する

墓石、外柵、基礎などを撤去し、墓地の規則に沿って区画を整地します。

工事完了後は、墓地管理者の確認を受けて区画を返還してください。

STEP

新しいお墓を建てる・墓石を移設する

新しい墓地で基礎工事を行い、墓石を建立または移設します。

完成後は、注文内容、寸法、彫刻、ひび割れ、傾きなどを確認しましょう。

STEP

新しい一般墓へ納骨する

新しい墓地の管理者へ改葬許可証を提出し、遺骨を納めます。

STEP

名義・管理情報を家族で保管する

改葬後は、次の書類や情報を家族が確認できる場所へ保管します。

  • 墓地使用許可証
  • 墓地の使用規則
  • 墓石工事の契約書
  • 見積書と領収書
  • 墓石の保証書
  • 年間管理料の支払い方法
  • 墓地管理者の連絡先
  • 納骨者の一覧
  • 次の承継候補者

新しい墓地を選ぶときのチェックポイント

新しい墓地は、現在の家族だけでなく、将来承継する人の視点でも選びましょう。

家族が通いやすいか

  • 自宅からの距離
  • 電車やバスでの所要時間
  • 最寄り駅からの道順
  • 駐車場の有無
  • 送迎バスの運行
  • 坂道や階段
  • 車いすでの移動
  • 墓所までの距離

現地見学では、駅や駐車場から実際に歩いてみることをおすすめします。

費用を無理なく負担できるか

初期費用だけでなく、年間管理料や将来の修繕費も考えます。

年間管理料の値上げ条件や、支払いが滞ったときの対応も使用規則で調べてください。

宗旨・宗派の条件に合うか

「宗教不問」と表示されていても、過去の宗派だけを問わないのか、契約後も自由なのかによって意味が異なることがあります。

承継条件に無理がないか

  • 誰が墓地使用者になれるか
  • 親族以外が承継できるか
  • 名義変更に費用がかかるか
  • 承継者がいない場合はどうなるか
  • 一定期間連絡が取れない場合の扱い

家族の将来に合わない条件がないかを調べます。

墓石に関する規定を確認する

墓地によって、墓石の高さ、形、石種、色、外柵などに規定があります。

現在の墓石を移設したい場合は、持ち込みの可否を必ず確認してください。

指定石材店の有無を調べる

指定石材店がある墓地では、その石材店以外へ工事を依頼できないことがあります。

墓地を契約してから判明すると、予定していた業者へ依頼できません。

将来の墓じまい条件を確認する

新しい墓地も、将来返還する可能性があります。

  • 墓石の撤去範囲
  • 指定業者
  • 区画返還時の条件
  • 使用料の返還
  • 遺骨の移転手続き

契約書や使用規則で確認しておきましょう。

永代供養への移行制度があるか

承継者がいなくなったとき、一般墓から霊園内の永代供養墓へ移せる制度があると、将来の選択肢を残せます。

ただし、移行時に必要な費用や合祀条件は施設ごとに異なります。

新しい墓石・石材店を選ぶポイント

墓石を新設するときは、本体価格だけでなく、工事と保証を含めて比較しましょう。

同じ条件で見積もりを取る

石材店ごとに条件が異なると、価格を正しく比較できません。

見積もりを依頼するときは、次の希望を揃えて伝えます。

  • 墓地と区画の広さ
  • 希望する墓石の形
  • 石種
  • 墓石の寸法
  • 納骨室の広さ
  • 外柵
  • 彫刻内容
  • 耐震施工
  • 工事希望時期
  • 現在の墓石を再利用するか

見積書の内訳を確認する

次の項目が含まれているかを確認してください。

  • 石材名と産地
  • 使用する石の量
  • 墓石本体
  • 外柵
  • 納骨室
  • 基礎工事
  • 据え付け工事
  • 運搬費
  • 彫刻費
  • 付属品
  • 消費税
  • 追加料金の条件

保証とアフターサービスを比べる

  • 工事保証の期間
  • 墓石本体の保証
  • 地震や自然災害の扱い
  • 傾きや目地の補修
  • 追加彫刻への対応
  • 納骨時の対応
  • 定期点検

安い見積もりでも、必要な工事や保証が含まれていなければ、後から費用が増えることがあります。

墓地・霊園はどこで探す?

一般墓を建てられる墓地には、主に次の種類があります。

公営霊園

都道府県や市区町村などの地方公共団体が運営する墓地です。

宗教上の制約が比較的少ない一方、居住地、遺骨の有無、申し込み時期などに条件が設けられることがあります。

募集が常時行われているとは限らないため、自治体の公式サイトを確認しましょう。

寺院墓地

寺院が管理する墓地です。

法要や供養について相談しやすい一方、宗派、入檀、寺院行事への参加などの条件が設けられることがあります。

民営霊園

宗教法人などが経営し、民間事業者が運営を担う墓地です。

設備や区画の選択肢が充実していることがありますが、指定石材店制度が採用されているケースもあります。

霊園・墓地検索サイト

希望する地域にどのような一般墓があるのかを調べるなら、霊園検索サイトを利用できます。

お墓さがし」や「いいお墓」では、地域や墓地の種類などから候補を検索し、資料請求や見学予約ができます。

一方のサイトだけですべての墓地を確認できるとは限りません。複数の探し方を併用しましょう。

いいお墓とお墓さがしを詳しく比較する

石材店はどう探す?

石材店を探す方法は、主に3つあります。

墓地の指定石材店へ相談する

指定石材店制度のある墓地では、墓地から紹介された石材店へ相談します。

複数の指定店から選べるなら、同じ条件で見積もりを依頼しましょう。

地域の石材店へ相談する

指定石材店のない墓地では、地域の石材店へ直接相談できます。

新しい墓石の建立だけでなく、現在の墓石の撤去・移設にも対応できるかを確認してください。

墓石の見積もり比較サービスを利用する

複数の石材店を自分で探すのが難しいときは、墓石の一括見積もりサービスも選択肢になります。

墓石ナビの公式サイトでは、墓所などの条件を入力し、複数の石材店から見積もりを取得して比較できると案内しています。

墓石ナビの特徴・使い方を確認する

一般墓へ改葬する前に確認したい10項目

契約や工事へ進む前に、次の10項目を確認しましょう。

チェック項目
  • 家族は本当に一般墓を残したいと考えているか
  • 今後のお墓の承継者を決めたか
  • 新しい墓地の使用条件を確認したか
  • 永代使用料に含まれる内容を確認したか
  • 年間管理料を将来も負担できるか
  • 墓石の寸法・形・石種に関する規定を確認したか
  • 墓地に指定石材店があるか確認したか
  • 現在の墓石を移設できるか調査したか
  • 将来の墓じまい・永代供養移行条件を確認したか
  • 改葬について家族・親族の同意を得たか

1つでも決まっていない項目があれば、墓地の契約を急がず、家族や管理者と話し合ってください。

一般墓への改葬についてよくある質問【FAQ】

お墓の引っ越しとは何ですか?

現在のお墓を閉じ、遺骨を別の墓地や納骨施設へ移す一連の流れを表す一般的な呼び方です。

法律上の手続き名ではありません。

一般墓への引っ越しでは、墓じまい、改葬許可、新墓地の契約、墓石の建立または移設などを行います。

墓じまいとお墓の引っ越しは同じですか?

同じではありません。

墓じまいは、現在のお墓を撤去し、墓地の区画を返還することです。

お墓の引っ越しは、現在のお墓を閉じるだけでなく、遺骨を別の納骨先へ移すことまで含めた呼び方です。

改葬とは何ですか?

現在の墳墓などに納められている遺骨を、ほかの墳墓や納骨堂へ移すことです。

改葬には、現在のお墓がある市区町村の許可が必要です。

現在の墓石をそのまま移せますか?

移設できることはありますが、すべての墓石が移せるわけではありません。

新しい墓地の規則、区画の寸法、墓石の形、石材の劣化、運搬経路、指定石材店などによって決まります。

新墓地の契約前に、管理者と石材店へ確認してください。

墓石は新しく建て直したほうがよいですか?

一律には判断できません。

現在の墓石に問題がなく、新墓地が受け入れているなら移設を検討できます。

ただし、解体、運搬、加工、基礎工事、再設置を含めると、新しい墓石との価格差が小さくなることがあります。

移設と新設の両方で見積もりを取りましょう。

墓じまい後に一般墓を建てても問題ありませんか?

墓じまい後の改葬先として、新しい一般墓を選ぶことは可能です。

墓じまい後の遺骨を新しい一般墓へ移す方法も、改葬先の選択肢の1つです。

ただし、墓じまいを始める前に新しい墓地を確保し、受け入れ条件を確認してください。

お墓の引っ越しにはいくらかかりますか?

全国一律の料金はありません。

総費用は、現在のお墓の撤去費、新墓地の永代使用料、墓石代、運搬費、工事費、納骨費などで決まります。

複数の業者に現地確認を依頼し、同じ工事範囲で比較してください。

改葬許可は必要ですか?

現在のお墓から遺骨を取り出し、別の一般墓へ移す場合は、改葬許可が必要です。

現在のお墓がある市区町村へ申請します。

必要書類や手数料は自治体によって異なるため、担当窓口へ確認してください。

現在の墓地と同じ宗派でなければいけませんか?

必ず同じ宗派でなければならないわけではありません。

ただし、新しい墓地が受け入れる宗旨・宗派や、契約後の法要条件に従う必要があります。

「宗教不問」という表示だけで判断せず、過去の宗派、契約後の宗派、外部僧侶の受け入れについて質問しましょう。

新しい一般墓にも承継者は必要ですか?

承継者が必要になる一般墓が多くあります。

ただし、承継者がいなくなった後に永代供養へ移行する「永代供養付き一般墓」などもあります。

墓地ごとに条件が異なるため、契約前に確認してください。

将来また墓じまいする可能性はありますか?

あります。

新しい一般墓の承継者がいなくなったり、家族が遠方へ転居したりすれば、再び墓じまいを検討する可能性があります。

将来の永代供養移行制度や墓地返還条件も調べたうえで、新しい一般墓を選びましょう。

一般墓への改葬【まとめ】墓をなくすか、場所を変えて残すかを家族で決めよう

墓じまいをしても、必ずお墓そのものをなくす必要はありません。

現在のお墓が遠い、管理しにくいといった「場所」の問題なら、自宅近くなどへ一般墓を移す方法があります。

一般墓への改葬は、家族のお墓や墓石へ手を合わせる供養を続けたい人にとって、有力な選択肢です。

一方、新しい一般墓を建てれば、次の負担はその後も続きます。

  • 年間管理料
  • 清掃やお墓参り
  • 墓石の修繕
  • 墓地の名義管理
  • 次世代への承継
  • 将来の墓じまい

「お墓をなくす」か「場所を変えて残す」かについて家族で話し合い、現在だけでなく、次の世代も無理なく続けられる方法を選びましょう。

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