「散骨」についてわかりやすく解説!
- 散骨は法律上NGなの?
- 散骨にはどんな方法があるの?
- 散骨する注意点は?
このような疑問を解決します。
墓じまいした後の供養方法として、散骨を検討している方も増えています。
しかし、散骨の知識をもっている人は数少ないのが実情で。
そこでこの記事では、散骨について法律的な事情や注意点、メリット・デメリットなどを紹介します。
墓じまい後の遺骨の供養方法に悩んでいる方は、この記事で散骨について学んでくださいね。
【法的にNG?】墓じまい後に散骨しても大丈夫なのか?
結論から述べると、一般的には、散骨は法律上問題ないと解釈されています。
もっと正確にお伝えしますね。
散骨を禁止する法律が存在しないので「違法と明言されていない」状態です(2023年7月時点)。
つまり、違法でも合法でもないというのが実情です。
そのため散骨を行うことは可能ですが、各自治体の条例や人々の道徳観にも注意する必要があります。
「節度をもって行う」べきなのが散骨でもあります。
ただし一般的には、お墓に納骨する形式の供養が多いため、市民権を得ているとは言いがたい状況でしょう。
墓じまい後の散骨方法とは?|4つの方法を紹介!
散骨にはいくつかの方法があることを知っていますか?
ここでは下記4つの散骨方法を紹介しますね。
海洋散骨
散骨と聞いて真っ先に思いうかぶのは、海に遺灰を撒く海洋散骨ではないでしょうか。
墓じまいした後に海洋散骨する方は年々増えており、今後も増えていく可能性が高いです。
しかし、海洋散骨には次のポイントに注意が必要。
- 散骨できる場所は制限されている
- 海岸や漁場から離れた沖合に出る必要がある
- 砕骨は1~2㎜程度まで細かくする必要がある
ほかにも厳格なルールが決められているので、個人で行うのは不可能です。
なお、海洋散骨には「個別散骨」「合同散骨」「委託散骨」の3種類から選べます。
それぞれで費用や方法が異なるため、事前に散骨業者に確認してください。
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森林散骨(森林葬)
森林散骨とは、森や山林などに遺灰を撒く供養方法です。
海洋散骨と同様、、森林散骨にも厳格なルールが定められています。
- 散骨場所を慎重に選ぶ必要がある
- 遺骨の有害物質の除去が必要
- 山林の所有者からの許可が必要
- 撒いた遺骨に葉っぱや土をかぶせるのはNG!
上記ポイントがあるので、やはり個人で行うのは不可能です。
森林葬を行っている業者を探して、法律上問題がないように注意してくださいね。
バルーン散骨
バルーン(大きな風船)に遺灰を入れて散骨する方法がバルーン散骨。
遺灰を気球にのせて成層圏付近(高度40~50㎞)まで上昇させ、風船が破裂すると遺灰が上空に散布されます。
バルーンを飛ばすには条件があります。
- 10m四方の空間であること
- 周囲に障害物や高層ビルなどがないこと
やはり個人で実施することは不可能なので、専門業者を探して依頼する必要があります。
宇宙散骨(宇宙葬)
かなり珍しい散骨方法として「宇宙散骨」があります。
宇宙散骨とはその名のとおり、遺灰を宇宙にお送りする供養方法。
- 遺灰を月面まで送ったり
- 遺灰を宇宙のはるか彼方まで飛ばしたり
方法はいくつかあり、費用もそれぞれ異なります。
墓じまい後の宇宙散骨について、一般的な流れはこちら↓
- 専門業者に依頼する
- 打ち上げ日を決める
- 遺骨や遺灰を業者へ預ける
- (業者)遺骨をパウダー状にしてカプセルに詰める
- ロケットで宇宙空間に打ち上げる
なかには、打ち上げをする現地で家族が立ち会う(見送る)プランもあります。
散骨にはさまざまな方法がありますが、いずれにせよ納得のいく方法を選択すべきですね。
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【3選】墓じまい後に散骨するメリット
墓じまい後に散骨することのメリットを3つ厳選しました。
お墓の管理が不要になる
墓じまい後に散骨すると、お墓の管理が一切不要になります。
お墓という形を持たない供養方法が散骨。
子どもや孫の代にお墓の管理を引き継ぐこともありませんし、お墓を放置してしまうこともなくなります。
今後、一切の管理費もまったく不要になります。
お墓がなくなると、墓参りという行事がなくなるので寂しくなるかもしれません。
しかし、遠方に行く負担や経済的な負担もなくなるのが散骨のメリットですね。
改葬・永代供養より費用が安い
散骨の費用相場は5~15万円ほどです。
墓じまいした後によくある供養方法に「改葬」と「永代供養」がありますが、
改葬では50万円~200万円の出費、永代供養では1柱あたり数十万円の出費になるケースもありまるのです。
改葬が高額になる理由は、新たにお墓を購入する必要があるからです。
また、永代供養では初期費用のほかに年間管理費が必要になる場合もあります。
一方、散骨は初期費用しか発生しません。
散骨の種類によっては高額になるケースもありますが、あくまで一度キリの出費です。
遺骨を散骨してしまえばそれで終わりなんです。
長期的に見ると、散骨はオトクな供養方法といえるでしょう。
宗教・宗派を問わない
散骨のメリットには、宗教や宗派を問わず供養できることもあります。
お墓を建てる場合、仏教・キリスト教・神道などによって大きな違いがありますし、同じ宗教の中でも細かい相違点があるのが実情です。
しかし、散骨であればそういった縛りが存在しないのがメリットになります。
【3選】墓じまい後に散骨するデメリット
墓じまい後に散骨することのデメリットを3つ厳選しました。
家族や親戚に理解されにくい
あなたの家族や親戚は、散骨について理解してくれますか?
特に、年配の世代は「遺骨を捨てるなんてとんでもない!」と散骨に嫌悪感を感じるひとも多いです。
散骨は近年新しく登場した供養方法がゆえに、社会全体に浸透しているとは言いがたいです。
散骨の存在そのものは知っていても、積極的に散骨を選ぶ人はまだまだ少数派でしょう。
墓じまいはただでさえトラブルになりやすいので、散骨についてもしっかり理解してもらうことが重要です。
お墓参りできなくなる
墓じまい後に散骨すると、お墓自体がなくなってしまいます。
これまで当たり前のようにお墓が存在して、当たり前のように手を合わせられていましたが
散骨した後は故人と向き合う場所がなくなります。
墓石に手を合わせる時間に、亡くなった両親や祖父母を思い出す。。。
こういった機会がなくなるため、心にぽっかり穴が空いたような心境になるかもしれません。
お墓を取り壊すことに抵抗がある人は、墓石を残しておくことを推奨します。
天候に左右されやすい
散骨が行われる場所は、海や山など、居住地から遠く離れている場合がほとんどです。
たとえば、船で沖合まで移動したり、人のいない山奥に行ったりしなければなりません。
天候が良ければ問題ありませんが、時期によっては荒天が続く可能性も考えられます。
自然豊かな場所に行く際には危険が伴うため、慎重にタイミングを選びましょう。
なお、散骨してくれる業者には、代理散骨プランを提供している会社もあります。
専門のスタッフが心を込めて散骨してくれる「代理散骨」をあなたも検討してみませんか?
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墓じまいしたあとの散骨に関する注意点とは?
墓じまい後の散骨で後悔しないために、散骨に関する注意点を紹介します。
- 散骨すると遺骨がなくなる
- 散骨する場所に要注意
散骨するとお墓がなくなる
墓じまいした後に散骨すると、お墓自体がなくなってしまいます。
お墓の管理が不要になるとは言え、手を合わせて供養する場所がなくなってしまうのです。
散骨して供養場所がなくなってもいいのか、納得できるまで考えることをオススメします。
なお、散骨を選ぶにしても、遺骨を分骨して一部を手元供養する方法もあります。
分骨した遺骨をアクセサリー等に加工したり、
小さな骨壺に遺灰を入れて保管することも可能になっています。
遺骨をすべて散骨するのではなく、手元供養すると故人を身近に感じられますよ。
墓じまい後の手元供養については下記記事にてくわしくまとめています。
散骨する場所に要注意
遺骨(遺灰)はどこにでも散骨できるわけではないです。
特定の場所でしか行えないのが散骨なんです。
故人のゆかりの場所で散骨したいと思うのが、残された人の気持ちです。
しかし、自治体から禁止されていたり、人や自然環境に悪い影響を及ぼすエリアでは散骨できません。
あなたの独断で散骨する場所を決めず、専門知識をもった散骨業者に相談しましょう。
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【まとめ】墓じまい後に散骨するのも選択肢!
この記事では墓じまい後の散骨について、種類やメリット・デメリット、注意点などを紹介しました。
まずは散骨の種類を振り返りましょう。
- 海洋散骨
- 森林散骨
- バルーン散骨
- 宇宙散骨
続いて散骨のメリット・デメリットをまとめます。
〇お墓の管理が不要になる
〇改葬・永代供養より費用が安い
〇宗教・宗派を問わない
×家族や親戚に理解されにくい
×お墓参りできなくなる
×天候に左右されやすい
散骨にはさまざまな種類がありますが、海洋散骨が一番メジャーな方法です。
お墓を持たなくてOKになる散骨ですが、メリットもデメリットもあるのでよく検討してくださいね。
現状、日本ではお墓を建ててご先祖を供養するのが一般的です。
しかし、墓じまいの件数が増加している現在、散骨も一般的な供養方法になりつつあります。
散骨はれっきとした供養方法であり、決して罰当たりな行為ではありません。
墓じまい後、「散骨」も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
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